1: ねこ名無し ★@無断転載は禁止 2016/11/01(火) 01:16:31.55 ID:CAP_USER
足許の金融市場では、中国経済の先行きに対する懸念と楽観が交錯している。10月13日、中国の税関総署は9月の貿易統計を発表した。それによると、輸出額はドルベースで前年同月比10%減、輸入額は同1.9%減だった。輸出入ともにエコノミストらの予想を下回り、中国経済の減速懸念が高まった。
輸出減少の要因を見ると、主要な輸出品目である衣服類、パソコン、集積回路(IC)がいずれも前年同月に比べ10%以上減少した。そして、欧州などからダンピング批判を受けてきた鋼材は20%超も落ち込んだ。
翌14日には、9月の消費者物価指数と工業生産者出荷価格指数が発表され、両指標ともに予想を上回った。特に、工業生産者出荷価格指数は55カ月ぶりのプラスだった。これを受けて、中国の需要が回復し、企業の生産調整も進んでいるとの見方が高まった。
ただ、まだら模様の中国経済を考える際、経済が何によって支えられているかを確認しておく必要がある。端的にいえば、規制緩和による住宅価格の高騰、減税やインフラ開発などの財政出動が景気を支えている。特に住宅市場はバブルというべき様相を呈しており、この状況がいつまでも続くとはいいづらい。引き続き中国の経済が不安定に推移する可能性は高く、世界経済の先行き不透明感を高めるリスク要因と考えられる。
これまで輸出と投資が支えてきた中国経済
これまでの中国経済の成長パスを振り返ると、2008年まで輸出が経済成長をけん引してきた。中国が安価な労働力を競争力に“世界の工場”としての地位を固め、電機や機械、繊維、鉄鋼製品などの輸出が成長を支えた。
08年のリーマンショックによる金融危機の発生を受けて、世界の経済活動は大きく落ち込んだ。同年11月、中国は4兆元(当時の円換算額で60兆円程度)の景気刺激策を打ち出し、インフラ開発などの投資を軸に景気を支えてきた。その結果、中国の需要期待を受けて原油や鉄鉱石などの価格は大きく上昇し、世界的に“資源バブル”が発生したと考えられている。
問題は、景気刺激策が過剰だったことだ。インフラ投資などが進むうちは、素材などの需要が伸び、経済も上向く。10年第1四半期には、中国の実質GDP成長率は12%台を回復した。しかし、景気刺激策の効果が一巡すると需要は伸び悩み、11年後半には実質GDP成長率が10%を下回った。徐々に中国の需要は低迷し、14年半ば以降、原油価格が急落するなど資源バブルは崩壊に向かったと考えられる。
バブルが崩壊すると、過剰な設備(生産能力)、ヒト、債務のリストラというバブルの後始末が欠かせない。本来であれば、中国政府は国営、民営にかかわらずゾンビ企業のリストラ、規制緩和を通した産業育成などの構造改革を進め、需給バランスの調整を進めるべきだ。そうした取り組みは失業増加などの痛みを伴う。痛みを和らげるためには、財政政策や金融政策の使い方が重要だ。
表向き、中国政府は改革を重視している。しかし実態は、国有企業の経営統合による過剰な生産能力の輸出だ。他方、収益が悪化した企業のデフォルトも相次いでいる。中国は収益の悪化した企業を強制的にデフォルトさせ、経営破たんに追い込むことで供給の安定を狙っているのかもしれない。
その考えには危険な部分がある。16年3月末時点で、中国の民間債務(家計と企業の合計)はGDPに対して210%近くに達した。成長が鈍化しているにもかかわらず、債務の膨張は続いており、不良債権の増加が懸念される。今後もデフォルトが続くと、金融機関の経営や投資家心理が悪化し、信用収縮や資本流出が進む恐れがある。
規制緩和と減税で景気低迷を糊塗する中国
このように考えると、中国の潜在成長率の上昇は期待しづらい。そのなかで、先行きへの懸念が高まったり、失業が増えて、社会情勢が不安定化する恐れもある。それを糊塗するために、中国政府は規制緩和や減税を通して景気の下支えを図っている。
15年3月末、中国政府は個人向け住宅ローンの規制緩和を発表した。これは、住宅在庫(余剰)の解消を図り、需要を喚起する取り組みだ。規制緩和は想定以上に住宅価格を上昇させ、多くのエコノミストが中国の住宅市場ではバブルが膨らんでいると指摘している。
http://biz-journal.jp/2016/11/post_17055.html
(>>2以降に続く)
輸出減少の要因を見ると、主要な輸出品目である衣服類、パソコン、集積回路(IC)がいずれも前年同月に比べ10%以上減少した。そして、欧州などからダンピング批判を受けてきた鋼材は20%超も落ち込んだ。
翌14日には、9月の消費者物価指数と工業生産者出荷価格指数が発表され、両指標ともに予想を上回った。特に、工業生産者出荷価格指数は55カ月ぶりのプラスだった。これを受けて、中国の需要が回復し、企業の生産調整も進んでいるとの見方が高まった。
ただ、まだら模様の中国経済を考える際、経済が何によって支えられているかを確認しておく必要がある。端的にいえば、規制緩和による住宅価格の高騰、減税やインフラ開発などの財政出動が景気を支えている。特に住宅市場はバブルというべき様相を呈しており、この状況がいつまでも続くとはいいづらい。引き続き中国の経済が不安定に推移する可能性は高く、世界経済の先行き不透明感を高めるリスク要因と考えられる。
これまで輸出と投資が支えてきた中国経済
これまでの中国経済の成長パスを振り返ると、2008年まで輸出が経済成長をけん引してきた。中国が安価な労働力を競争力に“世界の工場”としての地位を固め、電機や機械、繊維、鉄鋼製品などの輸出が成長を支えた。
08年のリーマンショックによる金融危機の発生を受けて、世界の経済活動は大きく落ち込んだ。同年11月、中国は4兆元(当時の円換算額で60兆円程度)の景気刺激策を打ち出し、インフラ開発などの投資を軸に景気を支えてきた。その結果、中国の需要期待を受けて原油や鉄鉱石などの価格は大きく上昇し、世界的に“資源バブル”が発生したと考えられている。
問題は、景気刺激策が過剰だったことだ。インフラ投資などが進むうちは、素材などの需要が伸び、経済も上向く。10年第1四半期には、中国の実質GDP成長率は12%台を回復した。しかし、景気刺激策の効果が一巡すると需要は伸び悩み、11年後半には実質GDP成長率が10%を下回った。徐々に中国の需要は低迷し、14年半ば以降、原油価格が急落するなど資源バブルは崩壊に向かったと考えられる。
バブルが崩壊すると、過剰な設備(生産能力)、ヒト、債務のリストラというバブルの後始末が欠かせない。本来であれば、中国政府は国営、民営にかかわらずゾンビ企業のリストラ、規制緩和を通した産業育成などの構造改革を進め、需給バランスの調整を進めるべきだ。そうした取り組みは失業増加などの痛みを伴う。痛みを和らげるためには、財政政策や金融政策の使い方が重要だ。
表向き、中国政府は改革を重視している。しかし実態は、国有企業の経営統合による過剰な生産能力の輸出だ。他方、収益が悪化した企業のデフォルトも相次いでいる。中国は収益の悪化した企業を強制的にデフォルトさせ、経営破たんに追い込むことで供給の安定を狙っているのかもしれない。
その考えには危険な部分がある。16年3月末時点で、中国の民間債務(家計と企業の合計)はGDPに対して210%近くに達した。成長が鈍化しているにもかかわらず、債務の膨張は続いており、不良債権の増加が懸念される。今後もデフォルトが続くと、金融機関の経営や投資家心理が悪化し、信用収縮や資本流出が進む恐れがある。
規制緩和と減税で景気低迷を糊塗する中国
このように考えると、中国の潜在成長率の上昇は期待しづらい。そのなかで、先行きへの懸念が高まったり、失業が増えて、社会情勢が不安定化する恐れもある。それを糊塗するために、中国政府は規制緩和や減税を通して景気の下支えを図っている。
15年3月末、中国政府は個人向け住宅ローンの規制緩和を発表した。これは、住宅在庫(余剰)の解消を図り、需要を喚起する取り組みだ。規制緩和は想定以上に住宅価格を上昇させ、多くのエコノミストが中国の住宅市場ではバブルが膨らんでいると指摘している。
http://biz-journal.jp/2016/11/post_17055.html
(>>2以降に続く)
引用元: ・【経済】中国からの海外企業撤退が本格始動…中国企業、「メイド・イン・チャイナ」確立に失敗[11/01] [無断転載禁止]©2ch.net
【【沈没するぞ~】中国からの海外企業撤退が本格始動…中国企業、「メイド・イン・チャイナ」確立に失敗】の続きを読む