朝鮮日報の会員制ニュースサイト「プレミアム朝鮮」の2日付に掲載された「軍の不正は組織犯罪、自分の闘争はこれからだ」
という記事は、国のために国民が何をすべきかをあらためて悟らせてくれた。記事を書いたのはキム・ヨンス前海軍少領（少佐に相当）。
キム氏はかつて海軍将校という高い地位にありながら、海軍内部の不正を自ら告発したことでも知られる人物だ。キム氏は除隊後、
しばらくは国民権益委員会で国防分野の調査官として活動していたが、最近はソウル市竜山区に韓国軍の不正根絶を目指す
研究機関「国防権益研究所」を設立した。上記の記事は軍の不正根絶に向けたキム氏の思いや証言、さらに今後の計画などについて
説明するものだった。

　個人の利益よりも国の利益を優先するのはいかに難しいことだろう。多くの人が自分かわいさに自ら不正に加わるか、あるいは目を
つぶってきたのはごくありふれた事実だ。学校で愛国心について学び、実践したいと思っても、誰もが自ら所属する組織の壁に
阻まれてしまうのが現実ではないだろうか。そのため愛国を奨励するには、それに見合った十分な補償と礼遇が必要だ。キム氏のような
人物は若い世代の教育のため、教科書に掲載すべきだと思う。不正に対する処罰よりも、愛国者が国民から尊敬を受ける風土を
つくり上げることの方がより効果的だと考える。

キム・グァンテクさん（ソウル市九老区）

朝鮮日報／朝鮮日報日本語版　2016/03/06 05:04
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/03/04/2016030402246.html