大統領府の行政官が酒に酔ってタクシー運転手に暴行を加え、現行犯で逮捕された後、釈放されていたことが11日までに分かった。
大統領府の国民請願担当秘書官室に所属するこの行政官は、今月10日午後11時44分ごろ、京畿道竜仁市器興区の路上で、タクシー運転手（66）の胸ぐらをつかんで揺さぶるなどの暴行を加えたとして逮捕された。
行政官は酒に酔ってタクシーで帰宅する途中、運転手に寝ていたところを起こされたため腹を立て、乱暴を働いたという。

　行政官は派出所（日本の交番に相当）に連行されたが「私が誰だか分かっているのか。大統領府の行政官だぞ。お前ら全員の首を吹っ飛ばしてやる」と叫び、騒ぎ続けたという。
警察は、被害者の運転手が処罰を望んでいないことから、11日未明に行政官を帰宅させ、刑事訴追はしない方針だ。行政官が派出所内で起こした騒ぎについても、重大な問題ではないと判断したという。
だが大統領府は同日、行政官を免職とする処分を下した。この行政官は与党の国会議員の元秘書だ。

　最近、大統領府の綱紀の緩みによるトラブルが相次いでいる。先月には民政担当首席秘書官室の行政官がゴルフ接待を受けていたとして辞表を提出した。
また2013年11月には、経済関連省庁から派遣された行政官たちが商品券を受け取ったとして、派遣元に復帰させられている。

崔宰赫（チェ・ジェヒョク）記者

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