1: ダース・シコリアン卿 ★@無断転載は禁止 2017/01/21(土) 21:12:36.14 ID:CAP_USER
サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の逮捕状請求が棄却されたことを受け、インターネット上では審査を行った趙義衍(チョ・ウィヨン)裁判官(逮捕状審査担当)に対する非難や侮辱、根拠のないうわさが広まっており、中には趙裁判官の個人情報を暴こうとする動きも見られた。

またソウル中央地裁には業務に支障が出かねないほど抗議の電話が殺到しているという。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には「趙裁判官は学生時代、サムスンから奨学金を受けていた」「趙裁判官の息子はサムスンに就職する確約を受けた」といった虚偽の情報も広まっている。一部野党からの批判もひどい。最大野党「共に民主党」からは「司法部につばを吐きたい。司法部は狂っている」などのコメントが出ていた。

これらの批判に良識がないのはもちろんだが、そもそも令状制度に対する基本的な理解が欠如している。

趙裁判官が令状棄却の決定を下したのは、李在鎔氏が無罪だと言っているわけではない。

在宅で起訴された場合でも、裁判の過程で特別検事が容疑を立証すれば、いくらでも有罪となる可能性があるし、実際にそのような前例はいくらでもある。「後から無罪になるかどうかに関係なく、とにかく今すぐ身柄を拘束せよ」などと叫ぶのは「法律など必要ない。力尽くでやれ」というのと同じだ。3カ月以上にわたり続いた抗議行動によってこのように危険な風潮が生み出されたとすれば、これは尋常なことではない。 

裁判によって出された判決については誰もが批判できるし、また逮捕の妥当性に対する裁判所の判断も当然その例外ではない。しかしそれには合理的な根拠が必要であり、また超えてはならない一線もある。趙裁判官は「贈賄罪が成立する要件となる代価に関する説明が不十分」との理由で逮捕状を棄却した。

それでも趙裁判官を攻撃する人間は今なおいるが、彼らは数百ページに上る双方の主張に関する資料を読んだだろうか。おそらく読んではいないだろう。

ソウル中央地裁は「合理的な批判には耳を傾ける」とした上で「健全な批判ではなく、行きすぎた非難で判事の名誉を傷つけ、不当な負担を負わせることは裁判の独立性を毀損(きそん)する恐れがある」とのコメントを出した。趙裁判官はこれまで関係者に対して行われた尋問の内容を18時間かけて検討した。裁判官が法律と良心、そして証拠に基づいて何らかの結論を下せば、まずは誰もがそれを尊重するのが法治社会だ。

朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の弾劾審判について審理を行っている憲法裁判所の周辺では、毎週のようにキャンドル集会、あるいは太極旗(韓国の国旗)をもった集会が行われているが、これについても懸念を示す声が多い。ソウル外信記者クラブの会長を歴任したマイケル・ブリーン氏は「韓国では群衆の感情が一線を越えると(民心という名の)野獣に変わり、法治を崩壊させてしまう」と指摘したが、これは現在の状況をうまく言い当てている。

趙裁判官も自らが下す決定によって今のような攻撃を受けることは予想していたはずだ。しかしそれでも趙裁判官は圧力に屈せず、証拠と法律に基づいて判断を下した。裁判官としてあまりにも当然のことだが、今の韓国社会では決して簡単なことではない。このような裁判官がいることによって、ただでさえぜい弱な韓国の法治制度が崩壊せず持ちこたえているのだ。


朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/01/21/2017012100311.html

引用元: ・【韓国】朝鮮日報社説:「民心」という名の野獣から法治を守る韓国の裁判官[1/21] [無断転載禁止]©2ch.net

【【無法地帯やね】朝鮮日報社説:「民心」という名の野獣から法治を守る韓国の裁判官】の続きを読む