1: まぜるな!キケン!! 2023/01/19(木) 09:43:07.60 ID:+g4l+Eqb
「2023、工場を去る」に寄せて

私たちは成功したのだろうか、それとも失敗したのだろうか。有史以来、韓国ほど急速な経済成長を遂げた国はない。マディソンプロジェクトが収集した資料によると、韓国の購買力平価による1人当たり国内総生産(GDP)は、解放直後の1946年の916ドルから2018年には3万7928ドルへと4000%以上成長した。第2次世界大戦の廃墟から奇跡を起こしたと賛辞を受けるドイツと日本はもちろん、高度成長の新たな歴史を記した中国も韓国と比較するほどではない。

 経済成長だけではない。1987年の民主化後、民主主義は保守が政権を取る度に挑戦を受けているものの、2016~2017年のろうそく市民抗争が示すように、韓国は植民地支配を経験した後発民主主義国の中で民主主義を強固にしていっているほぼ唯一の国だ。

 不思議なのは、韓国社会がこのような途方もない経済的、政治的成功を成し遂げたにもかかわらず、韓国人は次第に不幸になりつつあるということだ。韓国のうつ病有症率と自殺率は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最も高く、合計特殊出生率(TFR)は最も低く、労働市場は不安定雇用状態にある労働者であふれている。過去30年間、所得と資産の不平等が深刻化していることで、今や不平等は私たちにとっておなじみの日常となった。

 どうしてこのような途方もない成功と悲惨な失敗が共存しうるのか。ある人が主張するように、今よりも積極的に福祉支出を増やせば、失敗は覆い隠せるのだろうか。GDPに対する福祉支出は1990年の2.6%から2020年には13.4%(推定)へと、わずか30年で400%以上増加している。しかし、社会経済的危機は徐々に深刻化してきた。福祉の拡大が不要だったというわけではない。福祉支出を増やさなかったとすれば、私たちが直面している危機は韓国社会が耐えられないほど深刻になっていただろう。

 明確になったことがある。市場で採用されている生産方式を変えずに福祉を拡大するだけでは、私たちが直面する深刻な危機には対応できないということだ。逆説的に聞こえるだろうが、私たちが深刻な社会経済的危機に陥ったのは「私たちが失敗したためではなく、私たちが奇跡のような成功を遂げたからだ」。驚くべき成功を収めたその方法こそ、私たちをわなに陥れた根源だ。

 1990年代以降、財閥大企業を中心とした、労働者の熟練形成を迂回し急激な自動化によって生産性を高める成長のあり方は、韓国を先進国へと導いた。しかし、熟練労働を迂回する成長のあり方は、労働市場において良質な雇用を急激に減少させた。すると韓国社会は世代と階層を問わず、すべての国民が「イカゲーム」のように生存のために熾烈な競争を繰り広げなければならない自己責任の社会になった。

 今ここで自分の人生が危機にあるのに、どうして人の面倒を見たり連帯を考えたりできるのか。不可能だ。まともな職場で働く人はその職を失うのではないかと不安に思うし、まともな職に就けていない人はまともな職に就けないことを不安に思う。韓国社会は誰も幸せではない社会となってしまった。

 政治が変われば、私たちは成功のわなから抜け出せるのだろうか。きちんとした政党名簿式連動型比例代表制を導入し、多様な市民の利害を代弁する政治システムを作れば、可能性もありそうだ。しかし、私たちはなぜ、何のために政治を変えようとするのか、その目標が明確でなければ、たとえ政治を変えたとしても、私たちが成功のわなから抜け出すのは容易ではないだろう。自己責任の暮らしに慣らされている市民の利害を直ちに反映する政治は、今よりも悲惨な失敗を招きうるからだ。
以下ソースから

ユン・ホンシク|仁荷大学社会福祉学科教授 

登録:2023-01-18 03:32 修正:2023-01-18 15:01
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/45672.html

引用元: ・【ハンギョレ】アジアの龍、成功したものの誰もが不幸な国[1/19] [仮面ウニダー★]

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