韓国海軍は女性将兵に対するセクハラを防止するため、今月から全ての部隊で「会食管理者制度」を始めたという。これまで女性将兵
に対する性犯罪は主に会食の場で起こるケースが多かったためだ。各部隊は尉官クラス以上の将校から会食管理者を任命するが、
その際は可能な限り女性を指名することにしている。会食管理者の役割は、会食時に女性将兵に対するセクハラが起こっていないか
監視することで、そのため当然会食の際に飲酒は一切しない。さらに会食が終わった後には女性将兵が無事に戻ったか確認し、
部隊に戻ったらその会食で不祥事が起こらなかったかを上官に報告しなければならない。

女性家族部（省に相当）が2012年に政府機関や学校など六つの公共機関に勤務する職員2015人と、セクハラ問題の担当者5942人を
対象に調査を行ったところ、87%が「セクハラが最も頻繁に発生する場所は会食の場」と回答した。今年7月には海軍第2艦隊所属の
艦長が会食中に酒に酔った状態で尉官クラスの女性将校2人にセクハラを行い、職務から解任される不祥事が発生した。また今月3日
にはソウル大学開校以来、初めて教授（数理科学部）がセクハラ容疑で身柄を拘束されたが、その行為が発生したのも会食の場だった。

韓国社会において会食といえば、酒で始まり酒で終わるのがごく普通だ。時には酒の席が2次会、3次会へと続くことも珍しくないが、
その際、女性の同僚や部下に飲酒を強要し、その結果セクハラ行為に及ぶケースは後を絶たない。今回会食管理者が登場したのも
そのような事情があるからだ。今や韓国社会も集団による会食文化を見直す時を迎えている。まず会食があまりにもたびたび行われる
ことからして問題だ。会食にその組織のメンバーが全員参加しなければならないことや、その際に飲酒を強要することも見直すべきだろう。
円滑なコミュニケーションのために対話が必要であれば、オフィスで意識がしっかりした状態で行うのが当たり前のことだ。企業や団体
などいかなる組織であっても、今後は自分たちの実情に見合った形の新しい会食文化を築いていかねばならない。

ソース：朝鮮日報　2014/12/16 11:13
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/12/16/2014121601366.html